「ギブソン」 倒産危機の老舗ギターブランド
ギブソンとは
ギブソン社はフェンダー社と並ぶギターの老舗ブランド。レスポールモデルと言うスタンダードなギターモデルを有しています。愛用者は数知れず。ジミーペイジ、スラッシュ、日本では松本孝弘など、ギブソンのレスポールと言えば!と言うアーティストは数多くいます。また1959年のモデルは、ヴィンテージギターとして人気があり、数百万以上の金額で取引されます。
そんなギブソン社になんと、倒産危機か噂されています。
ギブソン社の倒産危機!
ギブソン社の倒産危機を本社のあるテネシー州のナシュビルの「ナッシュビル・ポスト」や「ナッシュビル・ビジネス・ジャーナル」が報じました。
近年EDMブームでエレキギターの深刻な不振が報じられていました。ギブソン社は採算の取れる音響会社として再生を図るべく、日本の音響会社ティアックやDAWソナーを有するケークウォーク社を買収していました。
そんなギブソンは3億7500万ドル(約400億円)の担保付き約束手形が7月23日に返済期限を迎えるという。もし手形を更新できなかった場合は、別の1億4500万ドル(約155億円)の銀行ローンを支払わなくてはならないという。
この報道に対し、ギブソン社は倒産危機の報道を否定。手形の更新は問題なく更新されているとした。
ただ、この10年間でエレキギターの売上は年間150万本から100万本に急激に減少。
どちらにしても危機的状況には間違いないと見られている。
ギブソンのギター
レスポール
フェンダー社のストラトキャスターモデルと並び有名なモデル。
1952年に登場したレスポール。
元々、ギタリストのレス・ポール氏のシグネチャーモデルであった。
ただ、発売当初は重い、パワーがあり過ぎて扱いにくいとの理由で販売不振で1,400本程度作成され廃盤となった。その後エリック・クラプトン、ジミー・ペイジの登場で人気モデルとなった。
レスポールには、ゴールドトップ、スタンダード、カスタムなどの種類がある。
使用ミュージシャン
ジミー・ペイジ、スラッシュ、松本孝弘
木材
- トップ:メイプルバック:マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:ローズウッド
トップ(本体)の木材にクリアーでアタックの強い輪郭のハッキリしたサウンドが特徴のメイプルと、柔らかくアタックはあまり歯切れがよくないマホガニーという2枚の木材を貼り合わせることにより、サスティーンを得ることができます。
ピックアップ
ハムバッカーを2基(カスタムは3基)搭載することによりパワーのあるサウンドとなっています。
サウンドの特徴
ハムバッカーを搭載する事によりパワフルで低音を強調したサウンドとなっている。
それにより、ハードロックやヘビーメタルなどギターサウンドで引っ張る様なバンドに向いている。
SG
SGはレスポールが不振に終わったギブソン社が新しく1961年に出したモデルである。
レスポールがシングルカッタウェイに対しSGはダブルカッタウェイを採用。より操作性が良くなった。
使用ミュージシャン
アンガス・ヤング、トミー・アイオミ、エリック・クラプトン
木材
- ボディ:マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:エボニー、ローズウッド
ボディ(本体)がマホガニーのみの素材となり、レスポールより厚みが薄くなった。
サウンドの特徴
レスポールに比べて音にキレがあり、ヌケが良く厚みが無い印象となる。
レスポールに比べてストラトの様な軽いサウンドに近づいたかと言う印象。
フライングV
変形ギターの先駆けと言われるフライングV。
当時エクスプローラーと同時に1958年に発表されたが、奇抜なデザインの為敬遠される事となった。
翌年に一旦98本作られて製造中止となる。
その後、ジミー・ヘンドリックスやキース・リチャーズが使用し人気に火がついた。
使用ミュージシャン
ジミー・ヘンドリックス、レニー・クラビッツ、マイケル・シェンカー
ジミヘンが使用しているのは意外です。
木材
- ボディ:コリーナ、マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:エボニー、ローズウッド
サウンドの特徴
その形状を優先されるが故に、音にハリやコシがないサウンドになっています。
ボディーがマホガニーの為、甘く・軽いサンドになっています。
また、その形から座って弾くことができませんので、スタジオミュージシャンからは敬遠されました。
完全にショー用のギターと言えます。
エクスプローラー
フライングVと同時期に発売され見た目の奇抜さから1959年に生産が中止されています。
メタルのギタリストが使用した事から人気が再燃され1975年には生産再開されています。
使用ミュージシャン
リック・ニールセン、ジェームス・ヘッドフィールド
木材
- ボディ:コリーナ、マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:エボニー、ローズウッド
サウンドの特徴
ロックやハードロック、ヘヴィメタルに好ましい、中低域に厚みのある太くてパワフルなサウンド。オーバードライブやディストーションなど歪みとの相性が大変良好です。
ファイヤーバード
発売当初はミニハムバッカーが搭載されたモデルであった。
1963年に登場し、いくつものモデルチェンジが施されたが、1969年に製造が中止されています。
現在ではギブソン及び子会社のエピフォンから発売されています。
使用ミュージシャン
ジョニー・ウィンター、ロン・ウッド
木材
- ボディ:マホガニー
- ネック:マホガニー
- フィンガーボード:ローズウッド
サウンドの特徴
ミニハムバッカーを搭載する事によりよりシャープなサウンドとなっています。
レスポールとストラトの中間という表現をされる事があります。
この記事へのコメントはありません。